『神戸の残り香』

成田一徹 

神戸新聞総合出版センター 

2006年2月発売


先日行った兵庫、古本屋さん巡り。神戸は灘にある「古本屋 ワールドエンズ・ガーデン」で見つけて購入した一冊。成田一徹さんの「TO THE BAR」が本当に大好きでずっと本棚にあるんだけど、あまり本屋さんで見かけないのをいつも不思議に思ってました。お店には成田さんの本が他にも数冊。「この本はウチが置いとかなきゃいけないと」、こんなことを店主の方が言われていたのもほんとに嬉しかった。欲しいとは思っていた本だけど、まさか神戸で買うことができるなんて! 

 

神戸が神戸であった頃の残り香を探して作品にしたい。「神戸」のイメージがしだいに遠いものになっていくということに嘆きながらも、かすかに放つ良き時代の匂いを求めて町をさ迷い、探し当てた場所が80点。相変わらず今回の切り絵の完成度もすごい。「TO THE BAR」でもそうだったけど、モノトーンの色調がノスタルジーを倍増させてとても良い雰囲気を切り絵にまとわせています。成田さんの文章も、シンプルだけど愛着が伝わってきて素晴らしい。今度は成田さんが嗅いだ残り香を求めて。また神戸へ行ってみたい。

 

 

『本の街あるき 2016年12月 ❷』