『優駿』

宮本輝 

新潮社 

1989年11月発売


中学二年生の頃。ゲーム雑誌に載っていた競馬シミュレーションゲームの記事をクラスメイトに見せてもらったのがきっかけで興味を持った競馬の世界。一気に魅了されたその後はゲームに雑誌に本にビデオにと、もう手当たり次第に買いまくってた。そんな嵐の衝動買いの真っ只中に買った「優駿」上下巻二冊。競馬は好きになっても小説は途中で挫折…物置へお蔵入りしていたけど、実に16年ぶりに再発見!!中学の頃とは違って実にスムーズに上下巻あわせてわずか三日で読破。時の流れを強く感じましたが、今度はすごくよく理解できた。非常に面白かったです。 

 

芥川賞作家、宮本輝さんの代表小説。スペイン語でオラシオン(祈り)と名付けられる一頭の馬を中心に牧場親子、馬主父娘、秘書、騎手…それらすべての人に細かくスポットライトを当てながら適度なスピードで話がクルクル展開していく。競馬を知らない人にも十分に楽しめる作品。なんだけど、競馬を知っていた方が圧倒的に楽しめるのは間違いありません。