『それでも悲しき日本競馬』

関口房朗 

東邦出版

2004年2月発売


「フサイチ」の冠名でお馴染みの関口房朗さんの本を読みながら。先日3日、中山競馬場で行われた弥生賞の優勝馬はカミノタサハラ。馬主はディープインパクトでも有名な金子真人さん。「ダービー馬のオーナーになることは一国の宰相になることより難しい」。関口さんと金子さん、お二人ともそんなダービー馬のオーナーなのに、金子さんの所有馬は毎年絶好調の大活躍、かたや関口さんはわずかに所有している馬が地方競馬で走っているだけ。関口さんも13年前に弥生賞を勝っているんだけど… 

 

2004年、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで持ち馬が大活躍していた頃に関口さんが執筆した本。副題は「世界の常識、ニッポンの非常識」。関口さんの日本競馬に対する情熱や愛情や批判、そして日本競馬に対するポジティブなビジネスの可能性が沢山綴られています。もちろん、関口さんが絶好調のときだったんで、「ワシは英国ダービーを目指す!」などのビッグマウスも多々健在。関口さんの経営者としてのモットーは「とにかく細い道を進め!」だそうで。まだ虎視眈々と本格的な競馬参入への返り咲きを狙っていてほしいなあ。