『だれが「音楽」を殺すのか?』

津田大介 

翔泳社

2004年9月発売


本文の中で著者の津田大介さんがコピーコントロールCDのことについてCDショップの店員の人に尋ねると「ちょっとよくわかりませんねー」とぞんざいな態度をされたと書かれていたけど、もし自分も質問されていたら同じような回答をしていたかもしれない。「こんなロゴなんだ」。CCCD導入当初、何も考えずにペタペタCDにシールを貼っていた記憶があります。

 

今でも忘れない。当時発売されて買った、ある一枚のアルバム。これがCCCDだったんだけど、とにかくこれが音飛びが酷くてまったく落ち着いて聴けない。パソコンもブロック、ウォークマンもダメ。挙句の果てにはこのCDを再生しだした直後からコンポの調子が悪くなって、とうとうコンポも壊れてしまった。本はCCCDや違法コピーなど、目まぐるしく変化していく音楽の未来を徹底的に追いかけた一冊。この時はみんなが議論を交わしていたから、まだよかったのかもしれません。CDにも音楽にも興味のなくなった、そんな人が増えたもっと恐ろしい時代がやってきているような気がする…