『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

フィリップ・K・ディック

早川書房

1977年3月発売


1980年代の作品に触れていて感じるのは、そこに生きた人の未来を妄想する強烈な空想力。それは令和に生きる、今の人間よりもすごいかもしれない。そこに感動していていいのだろうかと思ったりもするけど…原作のことを知ってはいたけど未読。「ブレードランナー2049」の劇場公開に合わせて、映画の方は一気にコンプリート。どちらも面白かった。ただ余韻という点でいえば、初代の方に軍配が上がるような気がする。サイバーパンクを代表する金字塔的SF小説。木の棚に文庫本が映える。リニューアルされた倉敷「愛文社書店」で見つけて購入。

 

まるで今日のような、どんより曇り空。じとじと雨も降りしきっていて。本を読むことに関しては、映画の世界観が最高に役立った。主役はもちろんハリソン・フォード。無表情なヒロインはショーン・ヤング。小説を読んで映画を観た人にとっては新鮮な驚きだったに違いない。原作を読むと、あの雑多で猥雑な奇妙な日本のような舞台は後付けで作られたことが容易にわかる。空想力は無限大、枯渇なんかすることはない。自分も未来を強烈に妄想しながら生きていかないといけない。その前にとりあえず映画をもう一度見直そう。

 

 

『本の街あるき 2019年6月 ①』