岡本太郎
興陽館
2016年11月発売
スポーツ選手が読んでいると公言していたり、本の特集で紹介されていたり。数年前に起きたと思っている岡本太郎ブームに自分も乗っかって「自分の中に毒を持て」なんかの著書を読んだ。ブームには乗れたんだけど、どうもこの人が苦手だった…嫌いなんかじゃない。とにかくひたすらにパワフル。こちらの状態なんかお構いなしで思っていることをぶっつけまくってくる。それに共感こそしても、こちらとしては耳が痛くなるばかりで…要は自分に都合が悪かったので逃げていました。
「いくつになったら、なんて考えるな」「年齢なんて意識しない」。この人の言ってることは当然今までと変わりない。数年経ってこっちの周りの状況が変わったので、勝手に本の見方が変わっただけ。相変わらず凄いエナジーに溢れていた。この人に会ったことはもちろん、作品に真剣に向き合ったこともない。なのにすごい迫ってくる。「ぼくはきみの心のなかに生きている」。文字が並んでいるだけなのに、岡本太郎がそこに立っているように迫ってくる。きっとこの人がボロカスに言うような生き方に戻ることが何度もあると思う。そうなったらまたこの人の本を読みます。