流星社編集部
流星社
2000年11月発売
競馬ファンを20年やってきて良かったと思うこと。それは自分が現役の頃に応援していた馬の子供の走りが見られるということ。そしてここ数年痛感しているのが、自分が大好きだった馬たちが次から次へといなくなってしまっているということ。人と馬の中で流れてる時間は同じではないからどうしようもないんだけど。不思議な感覚がずっと続いています。図書館で借りて夢中で読破。
タイトル通りの内容。サイレンススズカのように目の前からいなくなってしまった馬。ニュースでその訃報を知ったナリタブライアン。ダイナカールのように、この本でその最期を知った馬。地方を転戦してまでして一生懸命走っていたのに、成績が良くないというだけでこの世から去った馬。幸せな現実もあるし悲しい現実もある。様々な馬の人生模様が記録されています。だからこそ、見る側はその姿に感動する。経済動物。自分のようにただぼんやりと生きていくことはできない。一頭一頭をきちんと見つめ、一つ一つのレースをしっかり見る。できることならそこにお金も落とす。改めて、競馬にそう接していきたいなと思った。残酷な面もあるけどとても誠実な一冊。出版してくれたことに感謝したい。