『スタア・バーへ、ようこそ』

岸久 

文藝春秋 

2007年1月発売


最良の補完本。こんなタイトルが頭に浮かんでしまったけど、一冊の本としてもとても良書だった。漫画「バーテンダー」を読みながら本を読んだのだけど、岸さんが語ったことに似たエピソードが漫画にもよく出てきて相互作用で楽しく、バーの世界を知ることができました。 

 

東京、銀座一丁目の地下に店を構えるスタア・バー。1996年に世界カクテルコンクールで優勝し、世界一の称号をもらった岸久さんがお店を経営されている。本はそんな岸さんが普段お店で話していることをつれづれに語ってまとめた初心者にもやさしい、バー説明本。本は「カクテルの話」から「バーテンダーになったわけ」など、五つの章で構成されているんだけど絶妙に広く深く、岸さんがいろんなことを語ってくれています。「モルト・ウイスキーの話」や「お酒の話あれこれ」の章はとても勉強に。個人的には氷やおしぼり、グラスなどのバーの道具のことなどを解説した「バーの仕事から」の第四章の話が面白かった。当然スタア・バーに行きたくなっている。