堀内隆志
主婦と生活社
2013年11月発売
「鮨屋は修行をしないと始められないけど、コーヒー屋は修行をしなくても始められる」。極論なのは、お互いにわかっています。そんなニュアンスのことをカフェの人から聞かせてもらった。しかも、鮨は家では気軽に握れないけど、コーヒーは家で手軽に淹れることができる。ここも大きな違いであり、深みにハマってしまう恐ろしいところ。素人玄人に関係なく、誰でも気軽に手軽に毎日楽しんでいるおかげで、様々な考え方やこだわりや思い込みが渦巻くコーヒーの世界。おそらく一生付き合っていくことになりそうだ。
「はじめてのコーヒー」で、「アアルトコーヒー」の庄野雄治さんと共著をされていた、鎌倉「カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ」の堀内隆志さんの著書。図書館で借りて。ハンドドリップをしていなかったらここまで楽しく読めていなかったと思う。堀内さん流のペーパードリップをメインに、圧倒的な数のミルコレクションを始めとした器具の紹介、豆や旅に音楽の話と内容は盛り沢山。手元にあったら毎日開いてるであろう、飽きのこない楽しい一冊。コーヒーづくしの渾身の一品「パフェ・ディモンシュ」は家では再現できなさそう。いつか絶対に訪れたいです。