平野啓一郎
講談社
2015年11月発売
一気に自分の価値観をひっくり返されそうになってる。色んなことに挑戦していて毎日を目一杯生きている。本当に久しぶりに尊敬できる人に会いました。そんな人に貸してもらった一冊。勝ち負けじゃないけど、焦りには近い。少しでもその人みたいに生きられるように。間違った動機のおかげで、自分には全く縁がなかった本に何の迷いもなくすぐに取り掛かることができた。死について、そして時間の概念。自分にタイムリー過ぎる話題が目白押しでびっくりした。何か縁があったんだと思いたい。
昨日まで生きていたのに。会ったことも知り合いでもないのにSNSの痕跡などを見つけて、その現実に酷く動揺したりした。「もし生き返ったら」。最近に関わらず何度こんなことを考えたかわからない。本は実際にそんなことが起きてしまった話。いなくなってから数年経ってという微妙な時間軸の設定がとにかく斬新だった。いますぐに生き返ってほしい!本を読むまではそう思ってたのに、読んでる途中から本の登場人物と同じように戸惑いだしてる自分がいた。上下巻合わせて非常に濃密な内容。気持ちが落ち着くのにはもう少し時間がかかりそうです。それくらい余韻がすごい。