小松成美
幻冬舎
2009年8月発売
06FIFAワールドカップ。プライベートで3年間好きだった人に振られ、02年の自国開催のとき以上にジーコジャパンに色んな思いを託し、彼女のことを振り払うかの如く必死で応援した。しかし、対オーストラリア1-3、対クロアチア0-0、対ブラジル1-4…最終ブラジル戦終了後、ピッチの中央に一人倒れこむ中田英寿選手の姿が本当に印象的だった。まさかこの時にもう引退を決意していたなんて……
イチロー選手に関する本もある、ノンフィクション作家、小松成美さんの著書。本書は06年3月、小松さんが中田選手がワールドカップが終了次第、プロサッカー選手を引退するという話を聞くところから始まる。満身創痍の体を引きずりながら、ブラジルに軽々と4得点を許しながら。それでも鬼のような形相で仲間を怒鳴り続け鼓舞し続け、果敢に勝利を目指しシュート&パスを繰り出し続けた中田選手。本当にもっともっと戦う集団の中での中田選手を見たかった…今でもそう思っています。