『おもたせ暦』

平松洋子 

文化出版局 

2006年12月発売


ブログ「持ち歩ける庭のように」の彩月さんが紹介されていた、とっても素敵な本。読書の秋に突入したはずなんだけど、なにかと忙しくて読書のペースが一向に上がらず…そんな中でも最初になんとか読み上げられた一冊。おもたせとは「いただいたものを、その場で開ける。いただいた側が、その場でふるまう」、そういうことなんだそう。 

 

本はフードジャーナリスト、平松洋子さんのエッセイ。行ったり来たりと書いたのは、平松さんがおもたせに選んだ食べ物52品のオールカラーの写真が全部前にまとめて掲載されているから。まずは写真をじっくり眺めて、それから柔らかくて女性ならではの優しい感じが伝わってくる平松さんの文章を読むと温かい気持ちになってきます。個人的に一番気になったおもたせは大阪・船場の料亭「錦戸」の名物だという、すっぽんのスープでことこと炊いた極細の刻み昆布「まつのはこんぶ」。ひと瓶160グラム4000円!?うーん…自分だったらこれはとっておき、必殺のおもたせになっちゃうな。