『那覇の市場で古本屋』

宇田智子 

ボーダーインク 

2013年7月発売


南国の沖縄。本を読む人は少ないと思い込んでいた。ジュンク堂書店に入社していた宇田智子さんが那覇店開店に伴い沖縄に異動。その後沖縄で古本屋を始めてからこれまでの出来事を綴った一冊になっています。 

 

日本一狭い本屋。「BRUTUS 2011年 6/1号」で紹介されていた古書店「とくふく堂」。写真では、横の漬物屋さんのほうが目立ってるくらいの本屋さんだったんだけど、ここに宇田さんは「市場の古本屋ウララ」を開きます。「沖縄の本は流通に乗らないものや絶版になったものが多くて、もどかしかったんです」。お店を始めた動機をそう語る宇田さん。この本を読んで、自分の知らなかった沖縄の人の本に対する想いや、どんな本を読んでるのなんかを詳しく知ることができた。そして、実際にお店を訪れるお客さんとのやり取りは読んでいてやっぱりとても魅力的に映った。観光ばかりに目を奪われてしまいがちだけど、こういう沖縄の文化にもぜひ触れてみたい。その時はもちろん「市場の古本屋ウララ」を尋ねて。