木村元彦
集英社
2008年5月発売
さすが2005年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞作!!そりゃあ、第52回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書にも選出されるってもんだ。著者の木村元彦さんの非常に緻密な取材に基づいた文章をガイドに、オシムさんの日本代表~ジェフ千葉~ユーゴスラビア代表などの監督時代、そして半生をオシムさんとオシムさんを愛する大勢の人達の言葉で一気に振り返っている。避けては通れない、ユーゴスラビア紛争についての記述もある。オシムさんのことはある程度、自分も知っているつもりだったけど、本を読み終わってぶっ飛ばされた。オシムさんはただただ「すごい人」ではなくて、「凄まじい人」だった。もう軽くサッカーのジャンルを突き抜けた、本当に本当に素晴らしいノンフィクション作品。サッカー好きな人はもちろん、サッカーに興味のない人にこそ、ぜひ読んでもらいたい本です。
ただ、今回のW杯。岡田ジャパンは本当に大健闘してくれたけど、南アフリカで選手を指揮するオシム監督の姿も見たかった。脳梗塞での代表監督退任は残念だったけど回復してくれて本当に良かった。これからもずっと健康でいてください。