『アァルトの椅子とジャムティー』

堀井和子

ベストセラーズ

1999年6月発売


もしかしたら、前回行った時も本棚にあったかもしれない。無意識に頭の中にアンテナを張ってあったおかげで、沢山並んでいる本の中から自然にキーワードが目に飛び込んできた。それ自体はとても嬉しい。その瞬間に勝負が決まってしまうのは少し寂しいんだけれど。先日読んだ「はじめてのコーヒー」。庄野雄治さんのお店「アアルトコーヒー」。そして、店名の由来になったというフィンランドの建築家「アルヴァ・アァルト」。読み返せば堀井和子さんのお名前もあった。神戸、元町にある「ハニカムブックス」で購入。

 

家にある一つ一つのモノに、確かなこだわりとエピソード。それらの食器などを使った健康的で美味しい、カフェで出てくるような料理。ゆったり流れる時間。中盤まで無表情で読んでいたけど、「私は人から見ると意外なことに熱中している」。堀井さんがかなりのロック好きというのを知ってからは俄然印象が変わった。間違っていたら申し訳ないけど、ここ数年巻き起こっているように感じた、雑貨&北欧ブームの走りともいえる本なのかなとも。堀井さんと同じく自分もロック好き。ここまでは到底真似できないけど、惹かれました。とても参考になった一冊。

 

 

『本の街あるき NO. 60』