『片づけたい』

単行本

河出書房新社

2017年6月発売


「机のすみには大きさの異なるハガキや紙類が積まれている」積まれていない。「うっかり衣替えを忘れる(忘れたフリをする)」それはさすがにない。「ときどき探しもので日が暮れる」それはときどき。「「キレイ好きは恋愛上手」と聞くと「本当かな?」と思う」本当かなと思う。「とにかく──片づけたい」もちろん!本のそでに書かれた質問票。仮にもミニマリストを目指していた。それでもやっぱり部屋は散らかる。時間は取られるし、面倒だけど、片づいていると心地良い。だから、片づけたい。まずは、妹からもらったのか、借りているのかもわからないくらい、数年間積読してしまったこの本を片づけるとするか。

 

ゲーテから松浦弥太郎、向田邦子から川上未映子まで。性別も国も時空も超えて、32人の人物が片づけについて、あれやこれやと考えを巡らせている。完成されたルールを作り上げた人もいれば、七転八倒、四苦八苦している人間もいる。それでもみんな、目指す場所は同じ。年末から、ちびちび読み進めてようやく読破した開放感。三が日も過ぎたことだし、そろそろ片づけるとするか。あけましておめでとうございます。