『BRUTUS 2011年 2月1日号』

雑誌

マガジンハウス

2011年1月発売


「結果が示される前に、その場を立ち去る」。いろんな含蓄のある言葉が載ってるけど、男の作法はこれに集約されているような気がする。「一言でわかる。おそらく現代では、そこに物語を付加しなければ伝わってきません」。威張らず、語らず、ひけらかさず。でも裏地にはこだわって。数百年経っても、男の粋の根本は変わることなし。

 

「作法を心得た男に見られたい。接待する相手によく思われたい。もうその考えが邪道だな」。池波正太郎さんの書生を10年務めた、佐藤隆介さんの言葉。これも、男の作法とはどういったものかということをしっかり裏付けている。「「男の作法」が、いまだに売れているのはなぜか?」。その素朴な疑問を深く掘り下げた一冊。クリント・イーストウッドをはじめ、国内外、いろんな人が男の作法について語っているけど、その考えに突飛なものはあまりなかった。シンプル・イズ・ベスト。過ぎたるはなお及ばざるが如し。それにしても、読んでみたい本や映画が一気に増えた…この一冊からどんどん派生していきそうで。それが怖い…