『限りなく透明に近いブルー』

村上龍

講談社

2009年4月発売


もう一人の村上。「ねじまき鳥クロニクル」を途中で放り投げてます。サッカーに関する著書を読んだこともある。「カンブリア宮殿」もちょくちょく見てる。何度も何度も聞いたことあるタイトル。もう、いい加減読まないと、と思って手に取ってみたら…イカれてる…こっちの村上もイカれてる!!香川、仏生山駅に設置されている本棚「ことでん電車図書室」で購入。

 

セックス、ドラッグ&ロックンロール。そのタガが、まるで空気の抜けてしまった風船の最後のように、無軌道に吹っ飛んで外れてしまっている。所々に出てくる、クスリの名前を調べようとスマホで検索したら「この体験は著者の実体験ですか?」そんな質問が次々と出てきたから、思わず苦笑いしてしまった。とにかくリアル。いや、自分は体験したことないから、とにかくよく分からない。分からないまま、本の世界に引きずり込まれたから、早くこの世界から抜け出したい一心で、一晩で一気に駆け抜けることができた。ある意味早い者勝ち。今、こんな本が出てきても嘘くさい。憧れるよりも、しかめっ面をしてしまう。しょうもないオトナになったことを実感してたら朝を迎えた。

 

 

『本の街あるき NO. 44』