『黒の軍団チーム田原』

田原成貴 

ブックマン社 

1999年12月発売


週末の競馬中継をビデオに録画しながら欠かさず見るようになった中学生の頃。競馬初心者なので最初はやっぱり武豊騎手とかに注目していたんですが、レースを見てるともう一人気になる人がいた。その人が田原成貴さんだった。とにかく背中のラインがピシッと一直線になっていて本当に綺麗なフォーム。しかもずっと注目して見ていたら、G1などの大レースを立て続けにバンバン勝っていくもんだからファンにならない訳がない。98年に騎手を引退されるまでずっと応援していた。 

 

本は田原さんが調教師になってから開業した厩舎を紹介した一冊。厩舎で働くスタッフの人の紹介やフサイチ軍団で知られた関口房朗さんの秘書の方と同行したセリ日記、田原さんの文才もいかんなく発揮されて…今でこそ調教師の人が書かれた本も当たり前になっているけど、当時は本当に画期的だと思った。田原さんのビッグマウスぶりも目立ったけど、重賞レースも勝っていたし、これから田原厩舎がどうなっていくか本当に楽しみでなりませんでした。田原厩舎が今もあったら…思わずそう考えずにはいられなくなる一冊。