『書店ガール』

碧野圭 

PHP研究所 

2012年3月発売


二冊同時に本を読んでいると同じ事柄が出てきたりして、ひとり密かに興奮することがある。この本もそんな嬉しい出来事があった一冊(同時に読んでいたのは三浦しをんさんの「本屋さんで待ち合わせ」)。吉祥寺の老舗チェーン、ペガサス書店で働くアラフォー独身女子、理子。本はまず、同じくペガサス書店で働く部下の亜紀の結婚披露宴から始まります。 

 

書店と名前が付く本は沢山出てて、大好きなんでよくチェックしているんだけど、タイトルばっかりで書店で働く様子がちっとも描けていない本も結構あった。この本も結婚式から始まったし、女同士のバトルもかなり白熱してるんで、こっちの方がメインでそのまま終わるのかなあと、ふてくされながら読んでいたんだけど、中盤から後半にかけて、まさかのどんでん返しというか、タイトルに負けない怒涛のクライマックスが大展開!!ありきたりな表現だけど、ページをめくる手が止まらない。手に汗握る出来事が連続の最高の内容が続いた!読み始めと読み終わりでこんなに一冊の本に対して自分の気持ちが変化した作品は初めてかもしれない。新鮮な読後感がまだ自分の中に残っています。