雑誌
マガジンハウス
2018年4月発売
「この特集タイトルを読んでニヤッと笑ったら、あなたはこの本のことを知っているに違いない」。確かにマガジンラックの前でニヤッと笑ってしまった。伊丹十三さんの「ヨーロッパ退屈日記」をメンターにして作られた一冊。ちょうど読んでいた松浦弥太郎さんの本の影響で気分がアメリカに飛んでいた。大判で分厚いページ。岡山観光帰りで荷物も満載だったけど、それでもリュックに押し込んだ。倉敷の「宮脇書店」で購入。良い本屋だ。
マジで雑誌を作った人に褒めてもらいたい。特集記事を含め、それに関係ないコラムから広告に至る前で。最初から最後まで、順番通りにすべてのページを読み込んだ。伊丹さんの時とは違って「スパゲッティの正しい食べ方」で衝撃を与えられる時代じゃない。そのアドバンテージがない中での、この緻密な情報量。イメージが湧きやすい写真に、小気味良い多彩な角度からの記事。現地に生活する人と、ニューヨークを体験する人の取材の緊張感も良い具合に混ざり合って、確かに読んでる間はニューヨークの街角に立っているような気分になれた。しかもこの内容で800円。思わず雑誌を作った人たちに敬意を払いたくなる一冊。すごい面白かった!
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