『東京下町古本屋三十年』

青木正美

青木書店

1982年11月発売


大好きなお店。倉敷「読楽館」で購入。東京の葛飾にお店を構える「青木書店」の青木正美さんが執筆された著書。30年前のかなり古い本だけど、内容自体に古臭さは全くなし。序文でお知り合いの方が書かれていたんだけど、いたるところに写真を挿入したりと、読者を飽きさせない工夫が満載。とても読みやすい一冊でした。

 

古書店業のかたわら、文筆活動にも精力的に取り組む。何冊も著書を出されてるうちの初期の作品。「食っていくため」という理由は今も変わってないと思うけど、仕入れて仕入れて仕入れて、売って売って売りまくる!とにかくそのスピード感、伝わってくるパワーが今とは全然違う。好きな本だけを並べて…なんて入り込む余地すらない。かと言って時代が違うかというと、それだけではなかったり。一冊の本に思いを巡らせて楽しむところなんかは今と全く変わりません。本の終盤、著名人の書簡や肉筆。手は出さないし出せないけど、掘り出し物の話は初耳尽くしでとても楽しかった。こんな世界があることを知ることができてよかった。

 

 

『本の街あるき 2016年4月 ③』