『昼のセント酒』

久住昌之、魚乃目三太

幻冬舎

2016年4月発売


安心も安心の原作、久住昌之!漫画の存在は知っていたけど、そこから本を手に取るまでの行動が起こせていなかった。だけど、先日行った香川の「仏生山温泉」。機は熟した。実際に本を目の前にしたら、もう手に取らない理由はどこにもない。倉敷の「愛文社書店」で購入。

 

広告会社に勤務する主人公、内海孝之…もう久住さんの手口は読めてる。あれこれ考えずに一気に楽しむ。銭湯の魅力はわからなくもないけど、仕事をほっぽり出してまで、心が踊るものだとは思わなかった。その魅力が十二分に伝わってきます。銭湯の楽しみ方もしっかり描かれてる。最初、営業成績が芳しくなく、かわいそうだと思った内海が、だんだん調子こいて地が出てくるのが手に取るようにわかって非常に面白い(上司にバレろ!)。「罪悪感と優越感がゴチャ混ぜになった、なんとも言えない感じ」。真っ昼間に銭湯とビール。前、ヤケクソになった時にやっときゃよかった!最終奥義、奥の手として取っておこう。

 

 

『本の街あるき NO. 47』